38歳で未経験の経理への転職を成功させた軌跡

38歳で未経験の経理への転職を成功させた軌跡 経理

こんにちは!リョータです。

今回は私が不可能と言われている30代後半での未経験での経理への転職を成功させた軌跡です。

同じように30代後半での経理への転職を目標としている方に役立つことを願い書きました。

動画がいい方には、YouTubeで同じ内容を語っています。

転職前のスペック

・22歳から16年間携帯ショップ代理店の販売員

・店長経験は4年(不満が貯まり販売員に戻る)

・転職時点で38歳

・経理は未経験

・専門学校卒(大卒ではありません)

・35歳まで簿記の勉強をしたことが無かった

現職の販売員を辞めたかった理由※興味がない方は飛ばしてOK

その①スキルが身につかない販売員という仕事への不満

もし20代の方で販売員の仕事をしている方今すぐキャリアチェンジをしてください。

販売員の仕事は他の会社で必要なスキルが身に付きません。

具体的に言うと携帯ショップでiPhoneを買う際、1年目の販売員と10年目の販売員のどちらから買っても性能に違いはありません。

私はコミュニケーション力を付けるために販売員の仕事を選んだのですが、定型文的なコミュ力は身に付きましたがその他は全く身に付きませんでした。

その②店長時代の会社への不満(27歳から31歳のできごと)

私が会社の事を嫌いになったのが店長をやっていた4年間でした。

店長になる前の私は社内の販売成績はトップクラスで仕事に対してやる気満々でした。

上司もその姿勢を見て店長に抜擢してくれました。

しかしそれが落とし穴でした。

仕事内容は店長なのですが、店長見習いから始まりました。

店長見習いはやっている仕事は店長なのに給料が販売員のまま・仕事の評価方法が販売員のままでした。

それが大問題でした。

店長として販売目標を達成させても評価されず、私個人での販売数で評価されました。

一般的には店長業務は膨大で販売に関しては一般スタッフに任せます。

そんな中私は個人でも販売を行っていたため、営業時間中では店長業務は終わらず

お店が閉店した後に行っていました。

その時の上司が「お前の店長業務は自己啓発なんだから残業は付けるな」と残業代がもらえませんでした。

その時の私は世間知らずだったため、そんなものかと残業代がもらえないことを特に気にしていませんでした。

ただそんな状態が1~2年も続くとこれはおかしいと思う出来事が起こりました。

別の店舗の販売員として働いてる後輩と給料の話になりました。

なんと店長でもない後輩の方が私より多い給料をもらっていたのです。

その後輩だけでなく他のスタッフも私より少ない仕事量で私より多い給料をもらっていました。

あまりにも不公平だったので上司にこの事を訴え店長を降りることを伝えました。

しかし簡単には降ろしてもらえませんでした。

理由は上司から「お前しか店長業務できるやつがおらんのだ」

なら店長手当出せよって思いましたが、

悪い意味で責任感の強かった私は我慢してやる気を失ったまましばらく店長業務を続けました。

しかし販売員へ戻るきっかけが来ました。

私は携帯ショップの代理店の社員だったのですが、取引先である携帯キャリアから代理店に対するパワハラが無いか匿名のアンケートが届きました。

私はそのアンケートに

・店長職なのに手当が出ない

・店長職を降りたいのに降ろしてもらえない

そういったことをアンケートに書いて送りました。

すぐに携帯キャリアが動いてくれました。

翌月には私の店舗に役職の付いた別の店長が派遣され私は一般の販売員に戻れました。

この時すでに31歳になっていました。

販売員に戻れてからは平和な日々が続いたのですが、会社への忠誠心は完全に消えていました。

この頃も別の職種への転職を考えていました。

しかし30歳を過ぎて販売員と店長の経験しかない私には同業種や同職種の求人しかありませんでした。

そのため転職自体をあきらめていました。

しかしどんな時も人生を変えるきっかけはあるものです。

経理の仕事に興味をもったきっかけ(33歳)

きっかけ①ひろゆきの動画で経理の仕事をおすすめしていた

元2ちゃんねる管理人の西村博之さん(以降ひろゆき)の質疑応答の動画を見ていました。

その時に私と同じように転職先が見つからない悩みを持った方にひろゆきが回答していました。

要約するとこんな感じです。

・簿記の資格を持ったらどんな仕事でも採用され安くなりますよ

・会社のおいしいポジションを目指すなら経理がおすすめだよ

当時見た動画が見つからなかったので、代わりにひろゆきが簿記について語っている動画です。
ひろゆきが経理について語っている動画です。

こういった動画を見て簿記と経理の仕事に興味を持ちました。

しかしこの時は簿記の試験は土日のみでした。

販売員の仕事で土日に休むことは難しく、冠婚葬祭以外で土日に休んだことはありませんでした。

祖母が危篤でも休むことに嫌な顔をされたのを覚えています。

また漢字が苦手な私が職場で漢検の勉強をしていると

上司に「お前資格とって会社辞めるつもりじゃないだろうな」と言われたこともありました。

漢検で転職できるわけないだろと心のなかで思っていました。

しかしそんなアホみたいな発想の上司が出世する会社では簿記の勉強すらタブーでした。

そんな感じでその時は簿記の勉強はしませんでした。

きっかけ②コロナ禍で簿記の試験が平日でも受験可能に!

35歳になっていた私は家庭を持つようになり、転職をあきらめ嫌々ながらソフトバンクショップの販売員で一生のらりくらりと生きていこうと人生諦めモードに突入しかかっていました。

しかし人生はいつ何が起こるか分かりません。

コロナ禍で集団試験ができなくなったため、2020年12月から簿記のネット試験が開始されることになったのです。

これを知った私は人生最後のチャンスだと思い、その日のうちに簿記3級のテキストを買いに行きました。

そして35歳になっていた私は簿記の勉強をしやすい環境に変わっていました。

・妻が会計を大学で先行しており簿記2級所持者で、私が簿記を勉強することを応援してくれました。

・私はキャリア10年以上のベテラン販売員になっていて店長(新しい上司)が年下になり職場で休憩中に簿記の勉強をしても嫌味を言われなくなりました。

日商簿記3級、2級合格までの流れ(35歳から36歳)

簿記3級合格までの流れ

それまで簿記の勉強をしてこなかったので簿記のテキストが全く頭に入りませんでした。

そのためテキストに書いてある意味を調べるためYouTubeを活用しました。

簿記のテキストとYouTubeを組み合わせた勉強は私にはすごいフィットしました。

勉強の流れはこんな感じです。

1,YouTubeで簿記の新しい項目の解説動画を見て何となく頭に入れていく

2,テキストを実際に読んで問題を解く

3,間違えたらYouTubeの解説をもう一度見る

大体こんな感じです。

当時の私が簿記3級の時に見ていた、たぬ吉さんの動画を張っておきます。

簿記3級は勉強が比較的とんとん拍子に進み、

勉強を始めて約4ヶ月で一発合格することができました。

簿記3級は仕訳をしっかり覚えれば合格できる印象です。

簿記2級合格までの流れ

簿記2級になると勉強範囲が広がり今までのように、とんとん拍子に勉強が進むことが無くなりました。

たぬ吉さんの動画も簿記2級の動画は少なく、テキストのみで勉強しましたが理解がなかなか進みませんでした。

しかしここでも新しい勉強方法にたどり着く偶然が起こりました。

きっかけは新婚旅行の移動中でした。

流石に新婚旅行にまで簿記のテキストは持っていきませんでした、

しかし新幹線の移動時間で手持無沙汰になっていました。

そこでYouTubeで簿記の勉強をしようと今まで手を出さなかった長めの簿記の動画を見始めました。

それが「ふくしままさゆき」さんの簿記2級動画でした。

ふくしままさゆきさんの解説はすごい分かりやすくテキストだと理解できない部分がスッキリと分かるようになりました。

私の人生で分かりやすく勉強を教えてくれる先生とお会いしたことはありませんでしたが、

YouTubeの中に理想の先生とお会いできたと考えています。

YouTube上で理想の先生の講義が聞けるようになった私は再びとんとん拍子でテキストが進むようになりました。

テキストを一周し過去問を始めて受けました。

結果は34点でした。

初の過去問は私が想像していた以上に点数が取れませんでした。

そこでテキスト2周目に取りかかりましたが、

仕事しながらだとあまり勉強時間が取れないことに焦りを感じていました。

しかしここでもある意味奇跡が起こりました。

コロナに感染したのです。

この頃はコロナに罹ると10日の出勤停止でした。

2〜3日でコロナの症状が落ち着いたため、残りの休みをすべて勉強に注ぎ込みました。

妻が作ってくれた食事を摂る時以外はすべて勉強に充てていたため1日12時間くらい勉強していました。

そのおかげで過去問の点数は34点から80点に上昇しました。

そして簿記2級の勉強を始めて1年(ふくしま先生の動画を見始めてから半年)で日商簿記2級を

ギリギリの70点で一発合格することができました。

しかし日商簿記2級を合格した時には36歳になっていました。

心が折れた一度目の転職活動(36歳から37歳)

2022年8月に簿記2級にネット試験で合格し、すぐ転職活動を始めました。

しかし未経験かつ35歳以上も応募ができる求人は少なく、応募できるものはすべて応募しました。

また転職エージェントにも登録しました。

そして50社ほど応募し、3社書類が通過しました。

面接1社目【圧迫面接】

1社目は大手小売業の子会社でオンライン面接でした。

ここは面接官の態度が最悪でした。

・履歴書を読みながら面接(事前に全く履歴書に目を通していない)

・思い付きで経理になりたいと思ったんでしょ?と経理志望であることをバカにされる

面接官の態度が最悪だった以上に酷かったのが求人票に経理と書いておきながら、

実際は経理とは違う仕事をするとのことでした。経理のパートさんを管理する仕事とのことでした。

こういう滅茶苦茶な会社に限って一次面接は通過しました。

私の方からこの会社は辞退しました。

今思い返しても辞退してよかったです。

後から知りましたが面接官が事前に履歴書に目を通していないところはブラックが多いらしいです。

面接2社目【別の部署の仕事を紹介される】

2社目は海運関係の会社で対面での面接でした。

ここは人事の方と経理の方の2人で面接をしてくれて比較的和やかな雰囲気で面接が進みました。

話している間は私もここで働きたいと考えました。

しかし途中から経理ではなく、港で船に車を出し入れする仕事に興味はないかと言われました。

全く興味を持てなかったので「経理にしか興味ありません」と答えました。

面接官は「しかし数年は会社の仕事を知る必要がある」と経理以外の仕事を打診してきました。

それ以上話は盛り上がらず、結果は一次面接で不合格でした。

1つ目に受けた会社もですが求人票に経理と書いて面接で別の仕事を紹介する手法があるのでしょうか?

貴重な休みを削って面接を受けに行った身としては非常に不愉快でした。

3社目【初めて経理として面接】

3社目は建築関係の会社で対面での面接でした。

都内のビルの一角での面接で、こんな所で働けたらいいなと思いました。

面接官は経理の方一人でした。

本職の経理の方で色々アドバイスを頂けました。

・工業簿記について勉強しておいた方がいい

・消費税について勉強しておいた方がいい

こういった内容でした。

しかし、まともに面接してくれたこの会社も不採用でした。

この時が一番きつかったです。

その為、この年齢での経理の転職は簿記2級を持ってもできないかもしれないと

心が折れ転職活動を一時中断しました。

転職活動を中断しマイホーム購入(37歳)

転職を一旦あきらめた私はプライベートを充実させるためにマイホームを購入する事にしました。

妻が千葉県出身だったため、今後の事を考え妻の実家に近い場所で中古住宅を買いました。

ある意味この決断が転職成功に繋がりました。

2023年12月にマイホームに住み始めました。

マイホームを購入するまでに6ヶ月ほどかかり、その間は全く転職活動をしていませんでした。

しかし念願のマイホームに住み始めてからは再び手持無沙汰になり

何となく転職活動を再開させました。

ついに経理として内定を得る(38歳)

マイホーム購入で引っ越しができなくなったため通勤可能な千葉県内での経理求人を探しました。

そして千葉県内の求人に特化した転職エージェント経由で千葉県内の求人へ応募しました。

そして久々に書類選考が通過しました。

4社目の面接【初めて経理として一次面接を通過】

4社目は千葉県内の食品メーカーで対面とオンラインを選べましたが

熱意を伝えたかったので対面で面接しました。

面接官は人事と経理の方でした。

面接で聞かれたのはこのような内容です。

Q1,なぜ販売員から経理へキャリアチェンジしたいのか?

 A,簿記を勉強し経理が会社の根幹を担う仕事だと考え職種変更をしようと思いました。

Q2,新しい会計システムを導入するがPC関係の知識は詳しいか?

 A,システム導入の経験はないが、仕事柄インターネット関連の専門用語は知っているので協力できると思います。

Q3,他部署との関わりがあるがコミュニケーションに不安はないか?

 A,接客や社内で折衝する業務があるので不安は全くありません。

比較的答えやすい質問が多かったことと面接官の経理の方が

「最近の簿記2級は難しくなっているから合格するのはすごい」と褒めてくれました。

結果は初めて経理として一次面接を通過しました。

ボロボロだった二次面接

二次面接は会長・社長・一次面接にもいた人事を相手に面接を行いました。

初めての二次面接ということもあり、かなり緊張したためペラペラといろんな事をしゃべりました。

人事の方も私の空回りっぷりが一次面接の私とだいぶ違ったため困惑しているように見えました。

そして会長と社長は一筋縄では話を終わらせてくれませんでした。

私が覚えている二次面接のやり取りです。

・経理が会社の根幹を担うポジションと思ったそうだけど総務もそうじゃない?具体的に経理が根幹を担うと思った理由を教えて。

・店長になって役職を降りてるみたいだけどどうして?携帯業界に詳しくないけど販売員の方が店長より立場が上ってわけじゃないでしょ?

・経理になってどうなって行きたいの?私の会社は経理になったら数字をもとに経営判断をしていくから日々の業務をこなすだけの仕事じゃないよ。あなたのやりたい事と合致してる?

すべてたどたどしい答えしかできませんでした。

一次面接とは比べ物にならない質問のレベルの高さに完全に自信を失いました。

その場では合否は言われず。

「結果は週末までに転職エージェントから連絡します」

その言葉を聞いたときは落ちたと思いトボトボ帰りました。

まさかの内定を得る、そして念願の販売員卒業

二次面接で言われていた週末に合否の結果が届きませんでした。

週明けに転職エージェントに問い合わせたら企業さんから合否の連絡が届いていないとのことでした。

その話を聞いた瞬間私は完全に落ちたと思いました。

しかし翌日に事態は一変します。

転職エージェントから電話がかかってきました。

「リョータさん!内定出ました!!」

嬉しさと同時に困惑しました。

二次面接ボロボロだったのになぜ?

転職エージェントにも確認しましたが、二次面接については何も聞かされていないようでした。

そのさらに翌日に退職願を出しました。

この執筆時点では有給休暇を消化中です。

最後に仕事で関わりお世話になった方に挨拶をしてまわりました。

ほとんどは私が転職をすることに無関心で定型文みたいな返事でした。

しかし仲が良かった後輩のS君が私にこう言ってくれました。

「リョータさん!販売員卒業ですね!おめでとうございます!」

この言葉が胸に響きました。

そんな訳で私は35歳で簿記の勉強を始め38歳で念願の経理へ転職することができました。

厳しいと知っていましたがあきらめずに努力をしてよかったと心から思いました。

私が最後に読んでくれたあなたに伝えたいのは、

「努力すれば何歳からでも人生変えられる」

以上です。

コメント

タイトルとURLをコピーしました